※2019.7.31更新
すっかり桜も散りましたこの時期。ついに令和になりましたね。
令和になっても人狼人狼!
本日の人狼コラムはあなたが一度は通ってきたであろうこの話題に迫っていきますよ。
ガチかエンジョイかという分け方は曖昧な上「夢中になっている=ガチ」のような意図しない分類を決めつけられるのも人によっては嫌うことでしょう。
人狼を楽しむ人達に意見を募った結果、ガチかエンジョイかの二択ではなく、「楽しみ方」という分類にするととてもしっくりすることがわかりました。
もしあなたがこういう二択でわけられることにしっくりこない、あるいはプレイヤーの分類がガチやエンジョイといった考え方にとらわれているならこの記事は少し役に立つかもしれません。
人狼のガチ勢、エンジョイ勢と二分され、初心者や発言をうまくできないプレイヤーへの配慮に欠けた溝の問題について
「ガチ勢は怖い」
「勝ちを目指さないのは意味がわからない」
「暴言が怖い」
等、両者の主張としてよくこのような発言を聞きますね。あなたも言われたこと、思ったことがあるかもしれません。
また初心者に対する配慮云々も含めてよくある問題として提訴されるものだとも思います。
これに関しての意見を綴っていきます。
最近はweb、人狼殺・人狼スポーツ・人狼ジャッジメント・通話人狼・対面人狼と多種多様な人狼が遊ばれるようになってきました。
人狼ゲームが広く遊ばれるのは喜ばしいことです。ただ違ったタイプのプレイヤーへの理解も深めて行ければと思っています。
よくあるガチ勢エンジョイ勢問題の主張、最たるもの
ガチ勢
エンジョイ勢
とまぁよくある主張はこんな感じかと思います。
これに関して僕の結論はそもそも「この2つに分類する」こと自体が明確に分類しきれるものではない、ということです。
勝ちは誰でも目指してプレイしているし、楽しくゲームがしたいのはあなたと同じです。楽しみ方の重点が違うのです。
なのでその後の論点も難しいものになっていると感じます。上記を踏まえた上で納得の行く分類があったのでまずはそれを紹介し、その後上記のような問題をどう理解・解決していくかということに対して書いていきたいと思います。
そもそも「ガチ勢、エンジョイ勢」という区分以前に個々で重要視している楽しみ方が違うことを理解する。
上にも書きましたが、誰しも楽しくプレイがしたいと思っているし、勝ちたいと思っています。
終わった時に楽しかったなと感じるゲームにしたいのは誰もが望んでいること。なのにそれに対していざこざがおき、確執・軋轢が生まれてしまう。
web、アプリ、対面問わずこのような問題がよく提起されていると思います。
しかし問題はその情熱がどこに比重をおいているかという違いなのです。あなたもこの理解を深めていくことでいくつかの問題は解決に近い解答が得られるでしょう。
長いこと人狼をやってきて、納得できる分類方法の話を聞きました。
特に僕は「誰がどういうタイプ」と決めつけたり論じたりしたいわけではありません。そして誰もがどのタイプに明確に属しているというわけでもなく、あくまで指標であるということを先に説明しておきます。
具体的な楽しみ方の分類
ある時カードゲームプレイヤーのゲームへの楽しみ方、そして違った楽しみ方に対する理解によってあらゆるプレイヤーがゲームを楽しむことができている、という話を聞き、さらにその分類が人狼にある程度共通したものであることがわかりました。
こういった楽しみ方の理解を深めることで違ったタイプへの理解・対応方法が見えてくると思います。
ここでは人狼ゲーム風に対応した3種類に「色分け」で楽しみ方を論じている説明が考案されていましたのでご紹介したいと思います。
Greenプレイヤー(GP)
Green(緑)のプレイヤーは一言でいってしまえば人狼に楽しい体験を求めるプレイヤーです。
明確な何かを達成できなくても、人狼ゲームを通して得られる全ての体験やストーリーから興奮や快感を感じています。
分かりやすい展開、派手な展開を好み、とにかく「楽しいこと」が起きる、またはその場で起こっていることが楽しいと感じる体験そのものがGreenプレイヤーの目的であり、その結果がゲームの敗北であったとしても楽しい体験を得られたこと自体に満足しています。
ここで勘違いしてほしくないのは、Greenのプレイヤーは戦術的なリターンにこだわらない(楽しいことが起きることを求めている)傾向にはあるものの、メリットやデメリットの判断が甘いプレイヤーだということを示すものではありません。勝ちを目指すゲームである以上彼らも真剣に勝ちを目指しています。
しかし何より重要なものは楽しい体験を得たいということであり、その体験が得られれば最終的な結果が負けであったとしてもそこにはこだわらないということです。
ちなみに初心者はGreen的な楽しみ方を求めているプレイヤーが多いですが、逆にGreenだから初心者だということではありません。あくまで重要視している部分が「体験」によっているということです。
Blueプレイヤー(BP)
Blue(青)プレイヤーは自己表現や発想力・想像力を重視するプレイヤーです。
常に新しい打ち手や進行を考案・発想し、それを披露したり過去に不利と思われている戦術をブラッシュアップし新しいものに組み替えたりといった開拓者のようなプレイヤーです。
Blueプレイヤーは変わった打ち手や戦術を作れる展開、またはそういった戦術を試行錯誤することを好み、つまるところみんなを「アッと驚かせたい」という要求が強いプレイヤーだということです。
そのスタイルは個性的な事が多いですが、必ずしも意表をついたり裏をかいたりといったことをしているわけではありません。また変なことしたいというわけでもなく、あくまで自分が開拓してきたものが勝利へ通用するものなのかを確かめたい、もしくはその戦術を使用して勝つことでみんなを驚かせたいというもので、勝利へどれだけ貢献できるかという要求はどちらかというと強いプレイヤーだと言えます。
あらゆる空気感の村においても「この村ではこの打ち手が使えそうだな」という発想でプレイし、その結果が負けであっても改善点を分析し、懲りずに新しい手を打ち続けます。
Blueプレイヤーは「斬新さ」を常に探求しており、それが自身の楽しみの最重要項目なのです。
Blackプレイヤー(KP)
Black(黒)のプレイヤーは最もいわゆる「ガチ勢」といわれる分類に近いプレイヤーと言えますが、そういった側面だけを持つプレイヤーではありません。
Blackプレイヤーは困難の解決や挑戦、自身の能力の証明、利害に対する高い意識を持っているプレイヤーです。
より早く、より高く、より正確にといったプレイングスキルが求められる進行を好み、「突き詰めていく」ことを重視しているプレイヤーだということです。
今よりも良いものがあれば他の何よりも重視して取り入れたいと感じ、その選択によって発生しうるであろう利害にとても敏感なのです。
Blackプレイヤーが求めている最終目標はいわゆる「勝利」であり、途中経過での体験よりなによりも自身の判断や行動・努力によって得られる「結果」こそ自らの掴み取った楽しみであると感じます。
しかしいわゆるカジュアルなプレイヤーがBlackに位置しないわけではありません。自身の能力を誇示することができれば勝利以外の要素もBlackプレイヤーの楽しみになり得るからです。
ガチ勢やエンジョイ勢といった区分けではなく、違ったカラーのプレイヤーの楽しみ方を理解する
いかがでしょうか?
あなたにもある程度当てはまる部分があるかと思います。上記の分類は何度も言いますが明確になにか一つに絶対位置するというわけではありません。
一見相対するように見えるGreenかつBlackというプレイヤーだって存在します。その日の気分によっても変わります。大事なのは楽しみ方の種類を理解することです。
楽しみ方の分類を理解すると相手のタイプを理解して接することができる。
ここで一つの問題が解決します。
相手の楽しみ方の分類がわかれば、相手が今重視しているものが判断出来ます。
つまりGreen重視のプレイをしている人にBlack的な考え方を押し付けても理解されないのです。
これが軋轢の原因です。
しかしここでBlackのプレイヤーは相手がGreenだとわかれば対策を講じることが可能です。
Greenは楽しい体験、Blackは努力した結果の勝利こそが目的なのですから、ただ考え方を押し付けて染めようとするのではなく相手がGreenだと理解した上で自身の目的への達成条件として組み込めばいいわけです。
そうなってくると説明や説得の仕方も変化してきますし、負の感情を抱くことも減ります。
真剣に勝利を目指すことと、ゲームを心から楽しむ事は相容れない目標ではありません。
単純にガチ勢・エンジョイ勢や初心者・経験者と二分するのではなく
相手の楽しみ方を否定するのではなく理解することでお互い気持ちのいいゲームをプレイすることができます。
その上での理解の指標としての考え方を提示しました。
今回は上記のカラー分類を説明することが目的でしたので問題に対する深掘りは控えめですが、またの機会に上記を踏まえた上での意見が言えたらなと思います。